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総合部 卒業生インタビュー
開智学園総合部に入学して、この春に中高一貫部を卒業したOB・OGの声を紹介します。
関根秀真さん(東京大学理科Ⅱ類に入学)
Q:総合部への入学の経緯は?
A:小学校1年の時に親から勧められて、2年次より転校(編入)しました。年中の頃に総合部の受験を勧められてはいたものの、地元の友人らと離れ、電車で学校に通うことは、ある種の恐怖もあり受け入れがたく、断っていました。ただ、未就学の時から続けて地元の個人塾に通っていたこともあり、地元の小学校では授業にやや物足りなさを感じる部分がありました。その様子を見た親から再度転校を勧められ、万が一合わなければ一学期限りで戻ってきてもよいという条件の下で総合部を受験、合格し、2年生から入学しました。総合部では何よりも、進んだ学習が面白く、また徐々に友人もできて、気が付いたら11年も開智に在籍することになっていました。
Q:小学生の頃はどんな子どもでしたか?総合部で自分が成長したと思うところはどこですか?
A:自分自身では認識できていない部分もあるとは思いますが、小学2年での編入学当時は真面目で比較的おとなしい性格だったと思います。今でもその性格に大きな変化はありませんが、当初は持っていなかった、人前で話す能力(プレゼンテーション力)や興味を持った機会に挑んでいく力は、総合部での経験を経て、間違いなく成長できた点だと思います。
Q;総合部時代の一番の思い出は何ですか?
A:様々な思い出がありますが、あえて選ぶとすれば6年生の時の開智発表会での「表現」(すなわち、異学年のTeam全体で行う演劇)です。8年生の先輩方がTeam全体の意見を汲んで、題材決定から脚本作り、練習機会の確保を積極的に行ってくださり、最終的には良い賞を得ることができたと記憶しています。自分自身は、照明という裏方の仕事を担っていたにすぎませんが、Teamがまとまり良いものを作り上げていく過程が、強く心に残るものでした。この年は、開智発表会から程なくして、新型コロナウイルスの感染拡大により一月ほど前倒しで学年が終わってしまい、先輩方が涙を流していたことも記憶に残っています。
その他にも、各フィールドワーク(宿泊行事)、運動会や開智発表会、エクスカーション(春と秋にあるTeamで出かける遠足)ごとに、それぞれ思い起こされることがあります。ここに書ききれないのが惜しいくらいです。
Q:大学の進路を決めたのはいつ頃ですか?またどうしてその大学を目指したのですか?
A:一貫部5年(高校2年)時の担任に、「あなたなら東大をぜひ目指すべきだ」と指導され、東大を志望校としました。東大は頭一つ抜けて難しい大学である分、学習や研究にはこれ以上ない環境が備わっていることが、理由の一つです。当時から数学や英語を欠点として抱えていたものの、理科(生物と化学)には総合部の頃から強い関心を持っており、総合部、一貫部通して学年の中でもトップレベルの成績を修められていました。私自身も、大学では生物学や周辺分野の研究に取り組みたい思いがあり、今もその考えに変わりはありません。
Q:一貫部進級後、大学進学に向けてどんなサポートがありましたか?
A:授業については、一貫部3年(中学3年)より、総合部に引き続いてより進んだ授業が行われます。授業内容も、教科による部分はあるものの、徐々に大学受験を意識したものに変化していきます。4年(高校1年)以降では、外部サービスを利用した志望校決定のための大学調査や、大学の先生方を招いた模擬講義、卒業生を招いた相談会などが開かれます。特に後者については、東大に進学した先輩方などから貴重なお話を聞くことができ、大学受験に臨むにあたって大変参考になりました。5年(高校2年)の後半からは放課後に「特別講座」が開かれます。志望校によりますが、東大志望の場合は2次試験の全教科を週5日程度で取り扱い、演習を行います。6年に入ると、校舎内の自習室が夜9時まで利用できるようになり、特別講座は引き続き行われつつ、授業内容も完全に受験を意識した演習などに変化します。
以上のように、一貫部での大学受験指導は、本人の志望にもよりますが手厚いです。個人的な相談に乗ってくださる先生方も多くいらっしゃいました。また、特定の大学の受験の強要などは全くなく、むしろ難関大志願者は直前期の負担を考慮して受験校を減らすよう促される場合が多いです。
Q:総合部・一貫部の経験で、今活かされていると思うことはどんなことですか?それはどんな体験・経験から得た力ですか?
A:多様な視点から複合的に物事を捉え、より良い解決策を見つけ出す力は、間違いなく開智で培われたものだと感じています。一例として、高校や大学の学習を進めていくと、分野は明確に区切られたものではなく曖昧なものであり、問題や課題の解決には複合的な認識・知識の必要性を痛感しました。大学入学共通テストも恐らくはその点を重視しており、大学入試にあたっても有利に働いたものと考えています。このような力は、授業はもちろんですが、総合部、一貫部での開智発表会の実行委員活動、探究活動やその発表・プレゼンテーション、総合部プライマリー4年時の楽習委員会委員長の経験、8年時にTeam代表として当たった委員会運営など、実践的な課題解決を繰り返すことで身についた面もあるように感じます。
Q:今後の目標や夢を聞かせてください。
A:まずは、大学前期課程で幅広い教養を身に着け、後期課程では生物学を主眼において専門的な学習を進めます。その後は、アカデミアあるいは民間で研究に従事することを志望とし、大学院へ進学するつもりです。現在は、特に関心のある分野はいくつかあるものの、ミクロからマクロまで広く生物学全体に興味を持っていますので、今後も積極的に様々な分野に触れて志望を確固たるものにしていければと考えています。また個人的には、専門分野を生かしつつ、将来的に何らかの形でより良い方向への社会変革に関わりたいと思っています。
<総合部への入学を考えている保護者様へのメッセージ>※関根さん本人から
総合部は、自分が様々なことに関心を抱く機会を作ってくださった学校だと思います。最終的に自分は理系を選択しましたが、進路選択まで社会についても苦手意識は無く、今でも地理や世界史などには一定の興味があります。この興味の基盤は、総合部だからこそ伸びたもののはずです。探究学習、パーソナルなどの目に見えるものから、授業や先生方、また児童生徒会活動や委員会活動など、総合部には他の多くの学校と異なる点が多くあり、それら一つ一つから得られる経験は、後になってから自覚できるものも多いです。知り、学び、参加して、何かを作り上げていく体験をし、その中に楽しさを掴む過程は、私自身にとっても貴重で、それはどのお子様にとっても変わることのない利点かと思います。総合部にはそれができる環境が、誰に対しても整っていることに違いはありません。
<総合部への入学を考えている保護者様へのメッセージ>※関根さんの保護者様より
私ども親としては、子どもに進んだ教育を受け、伸び伸びとした環境で育ってほしいという考えで、総合部の受験を勧めました。子どもが開智に入学した当初は、心身への負担もあったようで、先生方にご迷惑をおかけしたこともありました。一方で、入学直後から授業や勉強が面白いという表情をしていたことは、強く記憶に残っています。
開智での11年間で、親の想像以上に子どもは幅広い経験をするとともに、自分で「何かを経験しに行く」「何かを得ようとする」力を得たようです。社会生活にあたり不可欠な能力を得ること、また着実かつ堅実に学習を進めることはもちろんですが、開智はそれ以上の「興味を持ち、興味を伸ばす」ことのできる環境だと実感しております。



